オチを読む男

早朝、留五郎さんから昨夜のイチロー選手を祝福した拙文に対するメールをいただきました。

「例の友人に『幼い頃から笑われてきたキミにも希望がもてるよね』なんてオチでなくてよかった……」

確かに、オチをどうしようかと考えましたが、あえて率直な祝福と感謝でまとめて、今回はよかったようです。

 

文章はもちろん、スピーチでも、どう締めくくるかというところは重要であり、それだけに知恵を絞らなければならないところです。

日常会話、雑談でも中途半端なところで話が終わるのは、快いものではありません。

 

合戦では先陣を切るよりも殿を務める方が難しく、実力者でなければ落語会のトリを務めることはできません。

 

そう考えると、安易なダジャレで話にオチをつけるわけにはいかなくなります。

あるいは、〈例の友人〉のように、マンネリ化したオチに頼るわけにもまいりません。

 

ということで、

「もう、キミをダシにしたオチを作るのは止めるよ」

と例の友人に宣言したところ、

「これをオチにしようとしているだろ」

 

もちろん、このオチも、留五郎さんの読み通りになっていることでしょうが……