2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

インチキ幸福論

猫は後悔しないそうです。 反省のポーズを見せて人間の喝采を浴びる猿がいますが、実際に反省しているわけではなさそうです。 動物園の中にあっても、ササをかじってでんぐり返るパンダは、幸せそうです。 人間と動物の違いは、言葉を使って過去とか未来とか…

無責任な夢論……

高校時代、何人かの友人と将来について話が及んだことがありました。 「特に考えていない」 というのがほとんどの中で、 「家に返って嫁さんの作ったみそ汁を吸うこと」 などという、具体的なものもありましたが、いつの時代でも、大多数の若者は、それほど…

人生の誘惑

自分には、別の人生があったのではないか? たとえば、もし違う夢を追いかけていたら…… 才能も運もないことに気づかぬまま現在の仕事に携わってしまったために、満たされぬ思いを日々抱いているが、自分には本当は別に秀でた能力があって、もしそちらに進ん…

でもね

逆説の接続詞は、強調したいところで使うべき言葉です。 たとえば、余計なことをしてしまったために他の人に迷惑をかけてしまい、上司に叱られたとします。 そのとき、友人に、 「確かに俺はみんなに迷惑をかけた。でも、よかれと思ってやったんだ」 と愚痴…

ゴールデンマンデー

《ゴールデン》には、〈黄金のような価値がある〉という意味があります。 ゴールデンレトリバーは、他の犬より圧倒的に価値のある犬ということでしょう。 もしそうなら、猫にもゴールデンミケ、なんてあってもいいかもしれません。 ゴールデンカレーは、カレ…

人間の心が消えてしまえば幸せになれるのか?

『山月記』では、詩人として名を成すことができず、虎に変じた主人公・李徴が、 「俺の中の人間の心がすっかり消えてしまえば、恐らく、そのほうが、俺はしあわせになれるだろう」 と告白します。 人間としての苦悩がなくなることによって、しあわせを手に入…

俺はどうして以前、人間だったのか

中島敦氏の『山月記』は、人間が虎に変じる小説です。 虎となった主人公・李徴は、自分がなぜ虎になったのか考えますが、あるとき、ふと、 「俺はどうして以前、人間だったのか』 と考えている自分に気がつきます。 これは、使えます。 「私はどうしてこの人…

ゆるビト

〈ひこにゃん〉〈くまモン〉〈ふなっしー〉 人気の《ゆるキャラ》には、それぞれヒットの要素がありそうです。 〈ひこにゃん〉は、《ゆるキャラ》の魁で、抜群の知名度を誇っていることでしょう。 〈くまモン〉は、誰でもそのキャラクターを自由に使用できる…

落ちつかない発見

今日、中国と韓国の格差問題が、職場で話題になりました。 昔、毛沢東さんがこっそりお作りになった防空壕で生活する人をモグラ族と呼ぶそうです。 韓国でも、いわゆる財閥企業に入らなければ、貧しい生活が待っているようです。 「それって、難民と変わりま…

ばいばーい

支配勝敗商売紙背あなたに這い這いラバーズハイ 酸っぱい失敗いっぱいテンパイあなたに乾杯缶酎ハイ 倍々売買ララバイあなたにバイバイハイスクールララバイ 三拝九拝駆けつけ三杯あなたに切ない白バイ隊 心配おっぱいしょっぱい心肺あなたに詮無い護摩の灰 …

行っていいって居てもいいって言ってもいいって……

強いて敷いて差し引いて ついでにおいで 思い出おいて まして跨いで またおいで 恋して鯉でまた漕いで 素意で総意で相違で削いでそれでね創意で 樋で問いで研いで磨いて遠いって 宿直で退いて乗っといで 法衣で方位で包囲で法意で放っといて 門で紋で揉んで…

こいのぼリ

連休が近くなると、子供向けの鯉のぼり商品がスーパーに並び始めます。 でも、クリスマス商戦は11月の下旬から、バレンタインのチョコレートも節分の恵方巻きも、コンビニエンスストアでは12月から宣伝が始まっています。 クリスマスやバレンタイン、節…

ハーバード流の行く末

ハーバード流。 サンデル教授の白熱授業以降、ハーバード大学の教育を賞賛する風潮があります。 書店でも、〈ハーバード流〉をタイトルに冠した本が目につきます。 私も何冊か読みましたが、 「確かにそのとおりだけど……なんで日本はそうならないの?」 と思…

まち

木屋町花街恋の街 あの町この町小野小町か私の城下町 宵待ち出待ちおいでまし タッチ谷町たちまちたじたじ ハマチお待ちでハウマッチ マッチのマーチ徳用マッチ ちまちままちまち なまじ框でマジ山路 田町新町電車待ち 大町岡町電話待ち 星降る街角今日もい…

清く正しく美しく

1985年にビクターからリリースされた、小泉今日子さんの『なんてったってアイドル』(作詞・秋元康さん 作曲・筒美恭平さん)の歌を、宝塚音楽学校の入学式が毎年報道されると、思い出します。 新入生代表の言葉。 『清く、正しく、美しく』 おそらく、…

私だけですから……

先日、職場の女性が私の目の前を歩いていらっしゃったので、声をかけて、振り返った彼女に、 「ああ、やっぱり◯◯さんだったんですね。後ろから見ていて、女子大生かと思いましたよ」 と申し上げると、 「まあ、そんなこと、言われたことはありません」 「そ…

大人買いと衝動買いの分かれ道

『「宝くじ 当たれば辞める」が 合い言葉』 第一生命の第25回サラリーマン川柳で1位を獲得した、事務員Aさんの作品です。 宝くじは、夢をかなえてくれるものではありません。 辛い毎日を生きるための因(よすが)です。 当たるはずなどないとわかっていて…

オチにできない!

自分だけの個性を表現するのが大切だと言いながら、他者から、変だ、おかしいと言われたくない。 他者には夢を持つことが大事だと言いながら、実は夢を追うより堅実に生きる選択をしている。 馬鹿な自分を売り物にしながら、馬鹿だと思われたくない。 他者の…

世の中が便利になるほど不便になる私

世の中は、本当に便利になっているのでしょうか。 「パソコンのシステムが一層に便利になりました」 「え……」 私は、絶句するのみです。 去年、便利になったと言われて変更になったシステムに、最近、ようやく慣れてきたところだっただけに、暗澹たる気持ち…

猫男

一人暮らしの働く女性が、実は猫男を飼っているのではないかと、密かに想像しています。 朝、目覚めた彼女にスクランブルエッグとコーヒーを出して、出勤するときには黙って見送ってから家事をこなし、帰宅する彼女を黙って迎える。 もちろん、彼女が仕事で…

女性専用車両のウフフフ……

帰りに飛び乗った車両が、どうやら女性専用車両でした。 たまたま隣に坐った女性に、 「これ、女性専用車両ですよね」 と確かめると、その女性が優しい人で、 「大丈夫ですよ」 と、笑顔で答えてくださったのがきっかけで、いろいろお話をすることができまし…

どう?

たとえば、朝、身体の健康な人が、背後から不意に、 「どう? 心臓は」 などと言いながら、心臓に持病のある人の後頭部を丸めた雑誌で叩いてくれます。 「心臓、止まるかと思いましたよ」 と言っても、 「生きてる証拠!」 その他、 「どう? 糖尿は」 「ど…

出口調査の争点

各投票所での出口調査と、事前の土器時の調査を総合した結果、 開票率0%……当選確実。 こんな、選挙の醍醐味を失わせる出口調査を廃止させるべきだと思いますが、速報命のマスコミに、今更止めろと言っても聞いてくれる訳はありません。 そこで、選挙を蔑ろ…

本日のお楽しみ

『政治家は言葉が命』 と、よく言われます。 でも、 「政治に新しい風を……」 「今こそ古い政治から脱却して……」 などとポシターや選挙公報に掲載しながら、選挙前日まで各町内を車で回り、 「◯◯、◯◯をよろしくお願いします!」 と自分の名前を連呼するだけの…

名人

「馬に乗ってやっている、というのが上手で、馬に乗せてもらっているというのが、名人でございます」 これは、本日、大阪は堂島にございます、中央電気倶楽部5F大ホールにて開催されました、上方講談師・旭堂南左衛門さんが、ご自身の、 《講談師40年記念…

気力の功罪

「少し疲れているんだろう」 と思っているうちは、まだ仕事なんかもできますが、さすがに病院に行って診断されると、自分が病気であることを公式に認められたようで、たちまち気力が萎えてしまいます。 『一念岩をも通す』 という言葉が示すように、人間の気…

特効薬〈一人芝居〉

病院に行ってきました。 行列のできる、人気の女医さんがいらっしゃるという情報を得て行った病院でしたが、診察してくださったのは、白銀初老の男性医師でした。 看護師さんは、絵に描いたように、患者さんの扱いに慣れた、ベテランでした…… 恋など芽生える…

体調不良の副産物

《落語DEユーモア・コミュニケーション》を終えて緊張が解けたのでしょう。 少し免疫が衰えていたところへ、ここ数日の花冷えと、おそらくは花粉のせいで、咳、くしゃみ、鼻水、涙が止まらず困っています。 こんなときは、憂鬱で何もかも放り出したくなりま…

小説の分かれ道

三十代のある既婚女性が、 「先日、学生時代につきあっていた彼氏と、とあるころで再会したときに、『今は幸せかい?』って優しくきかれたの。これって、小説になりそうでしょ」 とおっしゃっていましたが、小説にはなりません。 その女性がそうした小説やら…

ことわざ体験

何かに例えることわざは、それを見ることによって、ことわざの意味を想起させます。 たとえば、 『木を見て森を見ず』 なら、木、あるいは森を見て、 「私は細かいところにとらわれて全体を見ていないのではないか……」 と思います。 たとえば、 『実るほどに…