2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

長いまつ毛の卑猥なモチーフ

芥川龍之介先生の、 『蛙』 というタイトルの短編小説は、世界は自分たちのためにあるということを熱弁している小さな池の中の蛙が、密かに近づいた蛇に食べられるという作品ですが、これは、 〈内容のない文章や議論を嘲って言う言葉〉 である、 《蛙鳴蝉噪…

空気を変えて創ってツッコンで……

〈空気を読む〉話は以前にも拙ブログで取り上げたかと思います。 偏屈な学者がとんでもない発明や発見をするように、〈空気を読まない人〉あるいは〈空気を読めない人〉は、大物になる可能性があるということは、既に知られているかと思います。 でも、やっ…

月曜の朝のブラック

昨今流行のブラック企業のブラックは、悪、をイメージするてなことは、改めて言うまでもありません。 ブラックボックスは、飛行中の記録を残す黒い箱を指していますが、何が入っているかわからない怪しい箱、という意味で使われています。 ブラックマンデー…

羽生結弦選手と稀勢の里関

一年納めの場所となる大相撲九州場所は、横綱鶴竜が優勝しました。 今年、六場所の優勝者が、五人となりました。 特に、日本出身力士、大関の琴奨菊関、豪栄道関は、横綱昇進が期待されましたが、残念な結果に終りました。 優勝が一度もなかった稀勢の里関に…

2016年度「新聞広告クリエイティブコンテスト」〜言葉を変えるとき〜

一昨日の朝刊に、「ことば」をテーマとした、2016年度「新聞広告クリエイティブコンテスト」(一般社団法人 日本新聞協会)の結果が掲載されていました。 最優秀賞の「犯行に使用された言葉」も確かに面白いと思いましたが、学生賞の「過渡期」には、ア…

紅白歌合戦出場歌手発表! ……に、いちゃもんをつけてみました……

『女々しくて』を歌って、紅白歌合戦での五年連続同曲歌唱の新記録を作ってくれることを期待しておりましたのに、ゴールデンボンバーは、同曲歌唱どころか、出場歌手にさえ選ばれませんでした。 アタクシ以外にも、それを残念に思っておられる方も少なくない…

『第12回東近江市芸術文化際・第3回能登川寄席』アンケート・レポート

主催者の近江家八景師は、必ずアンケートを実施され、滋賀県のお客様の多くが、丁寧にコメントを記してくださいます。 打ち上げでそれに目を通しておりますと、なるほど、田舎家かかし師を絶賛するコメントがたくさん見られましたが、三題噺ではなく、仲入り…

三題噺・おにぎり メーキング

能登川にお邪魔しての《三題噺の会》でいただいたお題から、他のメンバーは、トランプ大統領が日本に来られるか、訪日前の何やかやを噺の柱にするのではないかと推量いたしまして、トランプさんが帰ったところを狙ってみようかと思いました。 また、コンビニ…

三題噺・おにぎり

昨日の『能登川寄席』《三題噺の会》にいただきましたお題。 〈次期アメリカ大統領トランプ〉〈コンビニエンスストア〉〈おにぎり〉 妻・はあ、今日も、帰りはおそいんかな…… 高校からつき合い始めて15年。別れたこともあったし、いろいろあったけれど、それ…

『第12回東近江市芸術文化祭参加・第3回能登川寄席』

大変長らくお待たせいたしました。 『第12回東近江市芸術文化祭参加・第3回能登川寄席』が、滋賀県東近江市にございます〈能登川コミュニティセンターホール〉にて、本日、午後1時より開催されます。 いつもの《三題噺の会》の4名に、よし笛演奏のほっとらい…

売り食いブログ

「毎日、ブログを更新していますから、よろしかったら暇なときにでも覗いてやってください」 てなことを、アクセス数を増やす目的で初対面の人などにお話しいたしますと、 「毎日更新しているなんてすごい……」 と言われますが、長く続けておりますと、要領も…

実践的哲学論

学術関係の書籍も売れなくなってきた中で、〈心理学〉に関する本は例外的に売れていましたというお話を耳にいたしましたのは、一昔前のことで、最近は〈哲学〉を特集する雑誌や、〈哲学〉の解説書が、書店で見受けられます。 ビジネスで求められる思考力には…

ほろよい寄席・桂文也師の矜持

昨夜の《ほろよい寄席》では、いつもの旭堂南左衛門さんが『赤穂浪士伝より〜 矢頭右衛門七』を、旭堂南青師が『馬場の大杯』を口演されました。 いつものように見応えのある南左衛門さんに、さらに進化した南青師の高座でしたが、初めてゲストで登場された…

旭堂南鱗師の《講談師生活四十年・講談の夕べ》

昨夜、テイジンホールで開かれました、講談師、旭堂南鱗師の《講談師生活四十年・講談の夕べ》に参りました。 『寛政力士伝・雷電の初土俵』『善悪二筋道』の二席からは、演じられた南鱗師のお人柄が滲み出ていたように思いました。 その南鱗師のお客様も、…

三遊亭円朝師の俳句

日本の近代文学史に唯一、名を連ねている落語家が、明治時代に活躍した三遊亭円朝師です。 《怪談牡丹灯籠》《真景累ヶ淵》《怪談乳房榎》など、その代名詞でもある怪談に限らず多くの人情噺、落語を創作した噺家です。 三題噺『鰍沢』も、円朝師の作であり…

蝙蝠と貧乏神

毎年、鳥取県境港市で妖怪川柳の募集が行われておりますが、入選作品を拝見しておりますと、貧乏神や死神が登場する川柳が少なからず見受けられます。 貧乏神や死神というのは、本来、神様であって、妖怪の仲間に入れるのは実に不敬な振る舞いではないかと思…

キミの『自分を変えたい』話の場合

「今の自分を変えたいと思っているんですが、何から始めればいいのか……」 と、先日、ふと、そう漏らした方がいらっしゃいました。 自分を変えたい、と願っていらっしゃる方は少なくないと思います。 変えるために何から始めるか、最初の一歩を踏み出すのには…

諸行無常の人間関係

先日、長年所属していた趣味のグループから抜けた人を、同じグループに所属している人が、戻ってもらおうと説得を試みていました。 でも、そのグループの中心人物の日ごろの発言が自分の信条から外れるようになり、そんなことが積み重ねった結果だからと、そ…

発声練習・4時間カラオケ

今日は、ジャンボカラオケ広場の半額の日でした。 そんなこともつゆ知らず、足を運びましたら、半額ということでしたので、思わずフリータイムで入って、4時間、一人で歌いました。 曲数をいちいち数えていたわけではありませんが、多分、50曲は歌ったか…

デニムの着物

一昨日の《三題噺の会》で注目されましたのは、アタクシの噺ではなく、デニム、ジーンズの青い着物でした。 これまで、アタクシが使っております着物は、学生時代から持っております安物で、新しい着物を求めて入った呉服店に、このデニムの着物がありました…

三題噺・能登川 メーキング

今月23日に開催されます『能登川寄席』のチラシを御覧になったお客様からいただきましたのが《能登川》で、最初にアタクシの頭に浮かびましたのが、力士のしこ名でした。 昨今、出身地名をしこ名にする力士は少なくなってきましたが、『能登川寄席』の他、…

三題噺・能登川

昨日の《三題噺の会》でいただいきましたのは、『能登川』『柿』『紅葉狩り』です。 男・いやあ、今日は、ええ同窓会やった。十両の能登川関が来てくれたんやからな。 能・いや、ここでは、同級生のケンちゃんや。 男・いやいや、能登川の誇りや。今は十両で…

己のチャレンジ精神に従うと…… 今日は《三題噺の会》!

詩でも俳句でも小説でも、アタシは誰かを師事したこともなく、独学我流で書き散らしておりますが、お一人、どこでどう間違えたのか、アタクシに自作の詩を見てくれという、奇特な方がいらっしゃいます。 先日も、ある詩の賞に応募するので、これまでに書いた…

第3回「キミに贈る本大賞」

第3回「キミに贈る本大賞」が実施されています。 読売新聞社の主催で、中学高校の先生方へのアンケートによって、中高生に読んでもらいたい本を選ぼうという催しです。 第1回は、高校の教科書の定番、夏目漱石先生の『こころ』が第1位を獲得し、第2位が…

季語・『忌日』

今日、出勤すると、 「今日はポッキーの日ですね」 と話題を振られ、昼休みには、 「売店で勧められて……」 と、ポッキーを買ってこられた方がいらっしゃいました。 どうやら、ポッキーの日が市民権を得つつあるようです。 そのうち、『ポッキーの日』が、季…

世界を破滅に導くかもしれない下手なツッコミ

アタクシ、ときどきシャレで、 「最近、イヤなことがあったんとちゃいますか」 と、投げかけるときがありますが、そのツッコミでたいがいは笑いになります。 先日も、なんやかやと愚痴を並べておられた方がいらっしゃいましたので、 「最近、イヤなことがあ…

アメリカ大統領選・トランプ氏勝利が示唆すること

ついに、トランプ氏がアメリカの次期大統領に決まりました。 日本や世界に、どのような影響があるのか、という点から、あえて目を背けて言うなら、 「面白くなっていやがってぜ」 というところです。 フィリピンの暴言大統領にも、同じ感想を持ちましたが、…

あなたの知らない字

死語を検索しておりましたところ、〈ほの字〉が出て参りました。 「ほれる」 の最初の文字だけを取り出した言葉です。 時代劇などを見ておりますと、 「おう、金の字は来ているか」 などと、これもその人物の名前の最初の文字だけで呼んでいます。 日本には…

書評と演技の二物衝突!……しかしてその実態は?

昨日、《全国高等学校書評合戦ビブリオバトル2016》が、関西大学梅田キャンパスで開催されました。 ビブリオバトル、書評合戦なるものの存在は、以前から知っておりましたが、目にする機会がなかなかありませんでしたので、どういうものかちょいと覗いて…

俳句と三題噺の二物衝突

俳句の発想法には、『一物仕立て』と『二物衝突』、いわゆる取り合わせという、二つの方法があるそうです。 『一物仕立て』というのは、一つのものに焦点を合わせて句作に及ぶ手法で、たとえば、高浜虚子師の、 《桐一葉日当りながら落ちにけり》 や、飯田蛇…