今年のセンター試験で、北欧に関する地理問題に登場した『ムーミン』と『小さなバイキングビッケ』が物議を醸しているようです。
かつて千葉大学の飛び級試験で『ドラえもん』のタケコプターが題材となり、私立中学の入試問題では、ドラえもんが生物として認められるか否かという、存在自体が設問にされていました。
入試改革の一環としてセンター試験が変更されることが決まってから人気漫画の『ムーミン』か…… なんて感想もありますが、それにしても、どうして『ムーミン』でなければならないのか、という必然性にも疑問符がつきます。
批判の一つに、教科書には掲載されていない未見の資料を使うのはいかがなものか、てなもんもありますが、それで言えば、国語の文章はすべて未見の文章であることが前提です。教科書に掲載された文章にお目にかかることはありません。
英語も同様かと思います。
もし、国公立で、
思考力を問う。
表現力を問う。
という点に重点を置くなら、二次試験で測定は可能なはずです。
私立大学においては、AO入試やら推薦入試でも対応できるのではないかと思います。
むしろ求められるのは、横並びではない入試に対する各大学の思考力のように思うのです。
北欧に関する出題として『ムーミン』なら面白いかもしれない…… ではなく、こういう思考力を持った学生を求めるためにはどうしても『ムーミン』でなければならないという発想が重要なのではないかとも思います。
ですから……
あれ?
どうして皆さん、そっぽを向いているんですか……
「こっち向いて!」