仮想通貨に鷺取りを……

落語の『鷺取り』では、遠くから、

「さ〜ぎ〜」

と呼びかけながら近づくにつれて声を小さくして鷺が油断したところを捕まえるという、実にバカバカしい発想が出てまいります。

 

産気新聞によりますと、全国の消費者センターなどに寄せられた仮想通貨に関する今年度の相談数が、前年の2倍に増えているそうです。

 

相談内容を見ると、

「これって、詐欺じゃないの?」

てな相談が少なくないようです。

 

オレオレ詐欺』や『振り込め詐欺』については、全国的に被害を防止するための方策のあれやこれやが世間に広められていますが、仮想通貨については、儲け方の書籍が書店に並び、儲かっている人の映像をテレビが流しているという状態で、

「さ〜ぎ〜…… かもしれへんで〜」

なんて呼びかけはありません。

 

未公開株上場情報詐欺やM資金詐欺、結婚詐欺などに注意してください、なんて呼びかけも普段は見かけませんが、詐欺の可能性があるかもしれないことを喚起する呼びかけもせずにメデイアが儲かることを前面に報道しているのは、現在、仮想通貨だけではないかと思います。

 

ちなみに、アメリカの交流サイト大手のフェイスブックは30日、詐欺行為を助長する恐れがあることに配慮して、インターネットで取引される仮想通貨に関する広告の掲載を禁止すると発表したそうです。

 

それでは皆さん、御一緒に、

「さ〜ぎ〜!」