トイザラスの閉鎖が象徴していること

昨年、経営破綻したアメリカの玩具販売大手トイザラスが、アメリカ国内の全店舗を閉鎖するという報道がありました。

販売不振の大きな要因の一つに、、ネット販売が挙げられていますが、玩具だけでなく、書店や洋服、その他小売り全般に見られることかと思います。

 

電子辞書が登場したときに、紙の辞書の消滅が懸念されました。

今では、電子辞書よりもネットで調べる方向に世間は向かっているようです。

それでも紙の辞書を推奨する人は、

「紙の辞書のいいところは、その前後の項目にも目が留ることだ」

とおっしゃっていますが、大方は、

「それがどないしたんや……」

てなことを思われているのではないでしょうか。

 

人間の進化の一端が、必要ではないものに向けられる関心、興味にあるとするならば、五感のうち二つの感覚、視覚と聴覚しか使わないネット検索は、他の感覚を退化させるだけのようにも思われます。

 

直接触れて気がつく、あるいは必要ではないけれどたまたま目にして興味を持たしてくれる店がなくなっていくことは、知的生物であるはずの人類の退化と、さらには絶滅に向かう道標のようにも思われます。

 

これを例によって例の友人に語りましたところ、

「キミの場合、自分がネット販売でものが買えない人間であるということの言い訳でしかないよね」