本日のNHKの『世界のいま』に出て参りました、
《ラストストロー(最後の藁)》
は、元は、
〈らくだの背中を折るのは最後の藁だ〉
という英語の言葉を由来としているそうで、
〈ある物事が耐えることができる限界をこえる物事を意味する〉
と辞書にあるのを見て、
「結局、彼の言葉が《棹後の藁》となって、こんな事件が起こったんだ」
なんて例文を勝手に作りながら、落語の『宿替え』をふと思い出して笑ってしまいました。
宿替え(引っ越し)の荷物を運ぼうと家財道具を風呂敷に包んで背中に背負って立ち上がれなかった男が、最後に乗せた竹とんぼを嫁さんに取り除かせて、
「こんなもんはな、気のもんや」
と言いながら、やっぱり持ち上がらなかったというところです。
(持ち上がらなかった本当の理由は、どこぞで『宿替え』をお聞きになってお確かめください)
英語から来ている言葉だから日本にそんな発想がなかったのかと言うと、実は反対の意味で使われていた証左ではないかと思いますが、残念ながら、
《最後の藁》
は辞書に掲載されていても、
《最後の竹とんぼ》
は辞書に載っていません。
ですから、
〈ある物事を復活させる物事を意味する〉
言葉として、
「荷物の上に乗っていた紙飛行機が《最後の竹とんぼ》になって、持ち上げることができた……」
え?
(それやったら、《最後の紙飛行機》でもええやろ!)