森鴎外先生の医者としての心得

明治の文豪、森鴎外先生は軍医でもあり、陸軍軍医総監まで務められました。

その鴎外先生が医学書に寄稿した文章が、出身地である島根県津和野市にある森鴎外記念館が所蔵する資料の中から確認されたという報道があります。

 

それには、

「軽はずみな医療行為は指弾されるべきだが、躊躇する消極性も非難されるべきだろう」

「五感が及ばない時には器機を用いて初めて成功する」

などとあるそうです。

 

医療行為でなくても、軽はずみな行い、軽挙妄動は指弾されるべきで、反対に、何かと理由をつけて慎重な素振りを見せる消極的な姿勢も非難されるべきかと思います……

 

これを例によって例の友人に語りましたところ、

「キミの場合、躊躇して非難されることはないよね」

とほめてくれたかと思い気や、

「軽挙妄動ばかりだからね」

 

また、現代は五感よりも器機が弾き出した数値に重きが置かれて、人間の五感なんぞの出る幕がなくなっているのは、これも医療に限らないように思います。

 

これも例によって例の友人に語りましたところ、

「キミの場合、五感も鈍感なら器機の使い方もわからない人間だから、どれほどありがたい鴎外先生の御言葉でも……」

 

そんなに言わんでもええやないかい!