全国学力テストの根本的な間違い

文部科学省は、昨日、小学6年生と中学3年生を対象に実施した、2019年度全国学力・学習状況調査の結果を公表しました。

 

報道の見出しで目立つのは、

『中3英語 発信力に課題』

てなところのようです。

 

もし、発信力に問題があるとするなら、それは英語の問題ではありません。

 

たとえば、実際に出された、

『海外のあるテレビ局が「世界の子供たちの夢」というテーマで番組を収録しています。画面にある話してほしいい内容の①②について英語で話してください。

①あなたの将来の夢(将来やってみたいこと)

②その実現のためにがんばっていること、やるべきこと』

てな問題は、

「中学3年生ならみんな将来の夢を持っているよね!」

なんてことを前提にしている問題です。

「小学生のころからそんなことを何度も問われてきたけれど、将来の夢なんかない自分は、もしかしたらどこかおかしいのかもしれない……」

てなことで悩んでいる人も少なくないように思います。

 

先日、某私立中学の入試問題の解答が、過去問を売っている出版社によって違う、と指摘された方とお話しする機会がありまして、テストなんてのは、結局、作成者の思い込みによって作られたものだということを改めて認識しました。