前夜から一転、『鬼平犯科帳ファイナル〜雲竜剣〜』では、悪を為して善を施す生き方が、親子の確執を根底とした剣技とともに映し出されていました。
『鬼平犯科帳』の、
〈善を為す一方で悪を為す人間〉
というテーマを象徴するドラマになっており、堀本伯道を演じておられた田中みん(すいません。漢字が出てきません)の圧倒的な存在感が、それを支えていたように思います。
他に、忠実な手下を演じられていた石倉三郎さんと、その対極にある手下を演じられた木下ほうかさんなど、重要な脇を固める俳優さんも、アタクシは非常によかったと思っておりますが、インターネット上では、白玉を売っていたさだまさしさんが話題に上がっておりまして、どうにもアタクシにはそれが解せません。
カラオケでさだまさしさんの歌を愛唱いたしておりますアタクシでございますし、また、ドラマに出演されることについて、決して否定的な見解を持っているわけではありませんが、そこに注目してしまいますと、何だか、人気のジャニーズ事務所の誰それが出演しているドラマだから見ちゃおう、てな中高生のレベルのドラマになってしまうように思ってしまうのは、果たしてアタクシだけでしょうか……
これを例の友人に話しましたところ、
「確かにそうかもしれないが、キミの場合、ジャニーズではなく、水野真紀さんや沢口靖子さんや薬師丸ひろ子さんや、さらにこれからは若村麻由美さんが出演するドラマや映画ばかり見るよね……」
「いや、他に、多岐川裕美さんも梶芽衣子さんも……」
「だから、キミは『鬼平犯科帳』を見ているんだよね」