四字熟語の新しい使い方……?

四字熟語の中には、人間を評する言葉があります。

たとえば、『聖人君子』は、「立派な人徳やすぐれた知識・教養を身につけた理想的な人物」を表す四字熟語です。

『志士仁人』も、「志のある人や人徳者」を表す四字熟語です。

『月下氷人』は、「縁結びの神」転じて「仲人、媒酌人」です。

もちろん、立派な人ばかりではありません。

『一言居士』と言えば、「何事にも、必ず何か一言言わなければ気の済まない人」で、「実力の伴わない無能な大臣」のことを表す『伴食宰相』という言葉もあります。

受験の影響もあって、小学校から四字熟語を覚えさせようという風潮が世間にはあるようですが、こうした言葉が日常で、たとえば、

「彼は『志士仁人』だから信用していいよ」

てなことを言う人はいませんし、

昨今は無能な大臣はいらっしゃらないようで、

今度入閣したあの人は『伴食宰相』だ」

てなことを言われる政治家も見かけません。

 

でも、『KY』と言うと、「空気の読めない人」を指すようですし、『JK』と言うと、「女子高生」のことだそうです。

もちろん、学校では教えていませんし、受験でもその意味を答えよ、などという出題もありません。

 

いっそ、四字熟語もアルファベットで、

『聖人君子』は『SK』。

『志士仁人』は『SJ』。

『月下氷人』は『GH』。

『一言居士』は『IK』。

『伴食宰相』は『BS』。

と表現しますと、世の中、もっとわかりにくく…… いえ、面白くなるかもしれません。

 

「キミの上司は『SK』なんて言われてるけど、裏返すとけっこう『KY』で『BS』なんんだよ。それでいて『IK』で実は『JK』が好きだって話だから、『GH』を頼むのはどうかと思うよ」