「智に働けば角が立つ。情に棹差せば流される。とかくにこの世は住みにくい」
という『草枕』の一節を用いた記述があるそうです。
《問い合わせたら関与となる。配慮はなくとも忖度となる。とかくに政治の世は住みにくい》
ただ今の日本は、実に教養深き総理大臣を戴いているようです。
まあ、パロディとかウィットとか頓知とか、言い方はさまざまあるかと思いますが、いずれにしろ、言葉の意味や表現を杓子定規に覚えているだけでは、機知に富んだ表現はできません。
〈人生の坂道を上りながらこう考えた。オレがオレがじゃ叩かれる。諦めたなら引きがある。とかくにこの世は面白い〉
最後の〈生きにくい〉を、〈思うに任せぬ〉としてもいいかと思いながら、〈面白い〉とするほうが、楽しくなるのではないかと思います。
え?
(間違っているぞ!)
って……
〈人生の坂道を転げ落ちながらこう考えた。あのときこうすりゃよかったな。あれは止めとけやよかったな。とかくに人生後悔ばかり〉
おあとがよろしいようで……