実際に発言するしないに関わらず、そのときに自分が使っている言葉によって、自分の心理、精神状態が把握できるのではないかと思います。
アタクシ自身、
「もうダメだ」
「これはあかん(いかん)」
といった言葉を、心の中で思ってしまうときは、たいていストレスがかかっているときで、
「これぐらいのストレス、若い頃なら感じなかったけどな……」
なんてこともついでに思ってしまうときもありますが、何のことはない、昔は、ただの怖いもの知らずのバカモノだったに過ぎないということにも、気づかされて、
「ああ、アタシは、バカな人間だ……」
とよけいに自分を卑下する言葉を使ってしまいます。
これを例によって例の友人に語ったら、
「今頃、気ィついたんかいな。もっとはように気ィつかんかい!」
てなオチになるところですが、そんな展開、留五郎さんあたりの愛読者にはお見通しかと思いますので、もう一つ……。
先日、職場で、
「つい、しんどいと自分で言ってしまわないようにしないといけない……」
と、自省される方がいらっしゃいましたんで、
「言葉を変えたらいいんですよ」
と申し上げましたら、
「たとえば?」
「しんどいを、どすこいに変える」
たとえば、一仕事終えて、
「ああ、しんどい」
というところを、
「ああ、どすこい」
「こんな仕事、しんどいだけや」
というところを、
「こんな仕事、どすこいだけじゃ」
これだけで、しんどさがかなり軽減されるのではないかと思います。
ですから、
「もうダメだ」
というところを、
「もうカメだ」
「これはアカン」
というところを、
「これは、ドッカ〜ン」
と、言い換えると、
「ああ、アタシはやっぱりバッカ〜ンなんだ……」
デンデン