幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師で、葛飾北斎先生ほどにその名と作品が世の中に知られていないせいか、平日の鑑賞客はそれほど多くはありませんでしたが、一人で訪れる女性の姿が目立ちました。
今回の展示で面白いのは、下絵がいくつか並べられている点で、文章で言うなら、推敲の跡を垣間みることができました。
他に、何らかの理由で版木になり損ねた版下や北斎漫画同様、暁斎漫画なんかもあって、
「ああ、暁斎先生はほんとうに描くことが好きだったんだな……」
と思いました。
七歳から始めた絵を、おそらく毎日描き続けるばかりか、新しい試みに取り組もうとしていたところから、奇想の絵師、といった称号も得ておられるように思います。
「好きで面白くて描かずにはいられない!」
こういう境地になって次々と作品を生み出してこそ、天才だと言えるようにも思いました。
アタクシも……
え?
(皆まで言うな)
展示作品の一部を入れ替える、4月30日からの後半にも再訪できたらいいな、と思っております。