人でなしの恋

今日、何十年ぶりに江戸川乱歩先生の『人でなしの恋』を読みました。

旧家の蔵の中の人形に恋した男の元に嫁いだ女性の話で、読み終えて、

「これはずっと昔の小説の話ではないかもしれない……」

と思いました。

 

何十年か前に読んだときには、

「人形に恋した男の話なんて、よく考えつくな。どこからこんな着想が出て来るのか、凄いなぁ……」

と思っておりましたが、これは、古い小説の中の作り事ではなく、現代にこそ当てはまるのではないかと思います。

 

今は未婚率の高い時代、結婚しない人が少なくないということがちょいちょい話題になっているようで、その原因に収入の問題なんぞがあげられているようです。

もちろん、そうしたこともあるかと思いますが、かわいいアニメキャラのフィギュアだとかイラストだとか、あるいは源氏物語そこのけにアイドルを育成するゲームなんてのが以前出回っていた(今もある?)なんて話から考えますと、世間には〈ひとでないの恋〉に落ちている人も少なくないように思いますのは、アタクシの妄想でございましょうか……

 

念のために申し上げておきますが、アタクシ、美少女のフィギュアやイラストを集めるような趣味は持ち合わせておりません。

尾田栄一郎先生『ワンピース』(集英社)のロビンちゃんに……

 

ぼか! どす! ごん!