三題噺・真剣白刃取り

昨日、伝楽亭に参りましたところ、

「三題噺の練習、やってはりますか」

「いや、練習と言いましても、三題噺ですから……」

「ほな、〈パン〉〈老人〉〈憲法〉で、どうですか?」

 

神田陽子さんの講談会開演10分前……

 

侍A「お、見てみ、向こうから歩いてくる老人。ああ見えて、剣法の達人やそうや」

侍B「え? あの、よぼよぼの年よりが、剣法の達人?」

侍A「そうや」

侍B「ふうん、そしたら、ちょっと試してみよか…… (老人に向って)お手前、剣の達人と伺い申した。一手、ご教授願いたい」

(と言いながら、刀を抜いて青眼に構える)

侍B「さあ、お手前も剣を抜かれよ」

老人「いや、わしはこのままでよい。いつでもかかってきなされ」

(両手をだらりと下げた、いわゆる無刀取りの構え)

侍B「けがをしても知らぬぞ…… やあ!」

(上段から振り下ろす)

老人「ん!」

(と、真剣白羽取りで両手を合わせて)

「パン!」

 

憲法を剣法にすり替えてしまいましたが、開演前のことでしたので、ご容赦ください。

 

緑生さん、ありがとうございました!