雑談力養成落語・下手な教養編

「首都圏の大学で野球部のレギュラーになるのが難しいから、逆によい選手は地方の大学をえらぶんですよ」

「なるほど、中国の卓球選手が、日本に帰化して日本代表としてオリンピックを目指すようなものですね」

「それなら、お笑い芸人の猫ひろしさんがマラソンでカンボジアのオリンピック選考会で優勝したのも、その口ですね」

 

雑談が弾む一つのパターンを、先日、耳にしました。

競争の激しいところでの勝負を避けて代表になれる可能性の高いところを選ぶ、という点と共通する事例を次々挙げていくと、結構、盛り上がります。

 

大江山生野の道の遠ければまだ踏み(文)もみず天橋立、という歌を即興で作るなんて、小式部内侍は天才ですね」

「それなら、どんなお題でもすぐに謎掛けを作ってしまう、ダブルコロンのねずっチも天才かも」

和歌であれ謎掛けであれ、即興で作ってしまうという共通点に焦点を当てる。

日本の古典文学を代表する人物と現代の漫才師を同列にしてしまう発想も雑談の醍醐味かと思いますが、その根底には教養が不可欠です。

 

ところで、まったく関係のなさそうな物事を、意外な共通点を見いだしてつないでゆくのも、落語のパターンの一つで、あとはどんなオチがつけられるかどうかというところが、教養の香り高い雑談と下手の落語の分かれ道になるでしょう。

(え? このブログも同じ……)

ということは、教養あふれる……

(え? 下手な落語の方やて?)