二葉社の『漫画アクション』に掲載されていたモンキーパンチさんの『ルパン三世』の主人公、ルパンの人気は、ピンチになると、
「面白くなってきやがった」
と、楽しそうに立ち向かうところにあるそうです。
集英社の『少年ジャンプ』連載中の尾田栄一郎さんの『ワンピース』の主人公、ルフィも、みんなが反対するのに、
「すっげぇ面白そう」
と、一人で勝手に危ない方に行ってしまいます。
そんな話は、所詮は漫画、フィクションの世界でピンチをうまく切り抜けられるようなストーリー展開になっているからだと、言ってしまえないのは、書店に並んでいる、いわゆる啓発書をのぞいても、
『ピンチを楽しむ』
ことを推奨する記述が見られるからです。
ということは、現実であっても楽しみながらピンチに対処していれば、人気者になった上に、仕事もうまくいくということになります。
でも、そんなことを知らぬ、まだ若かった頃、トラブルに対応する電話連絡をしていたところ、
「君、そんなに楽しそうにしている場合やないやろ! 自分のミスをカバーしてるのに……」
と、上司に叱られたことがありました。
以後、自分がミスしたときには、
「面白くなってきやがったぜ」
と口にしたあとで、
「隠蔽するには……」
と、つぶやいています。