月曜日午前八時前に発生した地震にアタクシも見舞われました。
ただ、幸いなことに最新設備を整えた頑丈な建物中におりましたから負傷することもなく、また、鉄道さえ復旧すれば次の仕事にも行けるだろうと、けっこう能天気に考えておりましたが、温泉施設の煙突が折れた映像から地震の衝撃の大きさを改めて知らされたアタクシは、かなり間抜けな人間でございます。
『オックスフォード&ケンブリッジ大学 世界一「考えさせられる」入試問題』(ジョン・ファーンドン氏 訳・小田島恒志氏 小田島則子氏 河出文庫)には、
《なぜ、昔、工場の煙突はあれほど高かったのですか?》
という、工学の出題があります。
理由は、
〈煙を中空高く放出して、より早く遠くへ吹き散らすため〉
〈充分な上昇気流を起こして火力に勢いをつけるため〉
ということだそうですが、昔の、産業革命時の工場主にとって重要だったのは、二つ目に挙げた理由ではないかとも記されています。
なかなか復旧しない鉄道をあきらめて、日が暮れてからなんとか乗車したタクシーの中から見た太陽の塔の両目が煌煌と光を放っていたことが、なんだか不思議でした……