今年の使えない流行語大賞は?

今年も流行語大賞が発表されました。

大賞の『ふてほど』は、使いようがあります。

「新入りのくせに、あいつは『ふてほど』だ」

 なんて人物評に使えます。

 その他、トップテンの言葉。

『もうええでしょ』

 も、残業している同僚に、

「もうええでしょ」

 てな声をかけて、

「ほな、飲みにいきまひょか」

 と誘うときに使えます。

 

 ところが、大谷翔平選手の『50ー50』は使いにくうございます。

 アメリカ発の言葉ですから、当然読み方は、「フィフティーフィフティー」です。

 そうなりますと、たとえば、営業の売り上げの新記録を更新した場合に、

「今月の売り上げは50ー50でキミがトップや」

 てなことを言われましても、なんや五分五分、半々みたいで、あんまりほめられた気ぃはいたしません。

 

 流行語大賞は、最終的には審査員にゆだねるわけですが、普段、使えるかどうかという点が軽視されているように思うのは、ワタクシがまちごうているのでありましょうか……

 たとえば、

「社長」

「なんや?」

「今回の受注、『ホワイト案件』なんでしょうね?」

 とか、

「社長」

「なんや?」

「この使途不明金、『裏金問題』になるんとちゃいまっか?」

 とか、

「社長」

「なんや?」

「結局、『名言が残せなかった』まま引責辞任ですね」

「ほとっとけ!」

 とか、

 え? 『もうええでしょ』