第35回ちりとてちんの会〜『百年目』〜

本日、午後1時より池田市立カルチャープラザで開かれます《ちりとてちんの会》も、早いもので35回目を迎えます。

 

アタクシもしばらくご無沙汰しておりましたが、今日は、伝楽亭の田舎家かかし師口演落語百本目記念『百年目』が見られるということで、ちょいと覗いてみようかと思っております。

 

かかし師に伺いますと、百本すべてができるというわけではないそうですが、それでも年末好例の『厄払い』や昔からちょいちょいやっていた『青菜』や『つる』など、二、三十本はできるそうです。

 

最近は、『莨の火』など、年齢を重ねてきたからこそできる噺や三題噺の会で自ら考案した『青柿売り』、仕事の関係から生み出した『尼の寿限無』なんかもレパートリーに加えるなど、脂も乗ってきているようです。

 

ところで、この『百年目』という噺は、

「ここで遇うたが、百年目……」

と慣用的に使われる言葉がタイトルになっているばかりか、

「怪我一つでけんような不器用者で……」

なんて、ちょいと小粋な昔の言葉なんかも出てまいりまして、アタクシなんかも『百年目』に出てくる台詞を、機会があれば使うてみたいなと思うておりますが、なかなか、そうした機会は得られません。

 

そんな話を例によって例の友人に申しましたところ、

「そらそうや。キミの場合、ちょいちょい怪我するから、不器用もんなんてことはないし、ましてや、ああ百年目や、なんていうほどの重要な場面に巡り会うてなことのない人生やもんな……」

サワコの朝から〜サンドイッチマンのお二人の教え〜

今日の『サワコの朝』(MBSテレビ)のゲストは、お笑いのサンドイッチマンのお二人でした。

番組でネタを披露されるばかりか、阿川佐和子さんもボケ役に挑戦されて、とても楽しく拝見しましたが、アタクシの興味は、どうやってネタを作っているかというところでございました。

 

場所を設定して登場人物を考えて、そこでの会話を少しずつずらすという手法は、割とセオリー通りかと思いましたが、そのときに、

「流行語を作ろうとしないという意識を持たない」

という趣旨のことをおっしゃていました。

「流行語は、流行るけれども廃るもの」

という、考えてみれば当たり前のことですが、世の中、これがわかっていない芸人さんが多いようにも思いました。

 

とにかく、自分の一発ギャグが流行れば勝ち、という発想は、でもそのあと、続かなければやがて見向きされなくなってしまう深刻さを想像できていないことにもなるのではないかと思います。

実際、ギャグが爆発的に流行っても、その後、まったく見かけなくなる芸人さんは少なくありません。

 

そんな言葉を狙うことなく、日常の言葉で日常の風景にちょっとした笑いの挿入を試みるという姿勢が、長く人気を保つ秘訣なのかもしれません。

 

これを例の友人に語りましたところ、

「キミの場合、問題は、気づいたことについて自分のことだと考えない点にあるよね」

民進党のブーメランになるかもしれない〈テロ等準備罪〉

テロ等準備罪の法案可決に際して、民進党共産党など4党が激しく反対しています。

かつての国家総動員法が次第に拡大的に解釈されて、政府に都合の悪い運動が弾圧された過去が、反対の背景にされているようです。

 

現在、自由民主党公明党が与党として政治を行っていますが、将来、民進党共産党が政権を握る可能性もあるかと思います。

そのとき、政府として民進党がテロ等準備罪を拡大解釈して、政権を脅かすような動きにこの法律を適用するのではないかと、つい、思ってしまいました。

なにしろ、民進党には、与党を攻撃するための発言が、ブーメランとなって自らに還ってくるという実績がありますから……

 

「数の横暴だ!」

「民主主義の根底を覆す暴挙だ!」

てな発言を、野党の皆さんは口にされますが、この台詞は、自由民主党が下野していた時にも、聞かれたように思います。

 

まあ、落ちついて考えてみれば、民主主義というのは、本来、数の横暴であるわけですから、それで相手を批判するということ自体、民主主義とは何かがわかっていない証左のようにも思います。

 

ところで、テロ等準備罪の国会質問で、

「キノコやタケを採りに行くのもそれに当たる……」

てなケースについての発言もあったようですが、そうなると、うかつにきのこの山たけのこの里も食べていられないような……

 

こんな話を例によって例の友人に話しましたとこころ、

「キミの場合、自分のくだらない発言がブーメランのように自分に還ってきていることに、まだ気づいていないようだね……」

ゴルゴ13・パート9 厩焚けたり 〜論語と銃弾の教え〜

今回の外務省のホームページに掲載された劇画に、ゴルゴ13が直接姿を現すことはありませんでした。

社員の安否を二の次に考える、テロの被害に遭った企業のトップに電話で、

論語の厩焚けたりを知っているか」

とゴルゴ13が警告します。

 

ただ、〈厩火事〉は落語のネタにもありまして、御存知の方も少なくないと思います。

自分の心配をしてくれたと感激する嫁はんに、亭主は、

「オマエがいてへんかったら、明日から、遊んで暮らせんようになる」

この噺を知っていたか否かはわかりませんが、その企業のトップはゴルゴ13の電話での警告に考えを改めることはありませんでした。

でも、ゴルゴ13の放った一発の銃弾によって、社長はころっと考えを改めます。

 

これで、一つ、箴言が生まれます。

論語より銃弾》

意味・人の考えを改めさせるのは、高尚な話ではなく、圧倒的な力による警告である。

 

もちろん、外務省のホームページに掲載された、このパート9が、そのまま故事となります。

 

「どんなに説得しても考えを変えない社長に、どう言えばいいだろう……」

「やっぱり、《論語より銃弾》しかあるまい」

 

あるいは、

「どんなに説得しても考えを変えない社長に、どない言うたらええやろ……」

「落語〈厩火事〉を聞かせたらええんやないか」

「なんでや」

「社員がいてへんかったら、明日から、遊んで暮らせんようになる」

                                   デンデン

的場文男騎手7000勝達成おめでとうございます!〜レジェンドの言葉〜

公営大井競馬場所属の的場文男騎手が、昨日、川崎競馬場で史上二人目の7000勝をあげました。

45年で7000勝ですから、一年に…… ええと……

(計算でけへんのか!)

とにかくおめでとうございます!

 

NHKのニュースでは、

「馬を下りればただのおっさんですから……」

という的場騎手の言葉も放送していましたが、これは、元幕内力士で相撲解説の舞の海さんがかつて口にされた、

「ちょんまげがなかったらただのデブですから……」

と同じ表現だと思いました。

 

「〜が〜たら(ば)、ただの〜ですから……」

 

一流と言われる方ほど謙虚であるということを、証明するフレーズでもあると思います。

 

たとえば、将棋や囲碁やチェスで名人に勝利した人工知能が、

「開発者がいなければ、ただの機械ですから……」

なんてことを述べる、わけはありませんが……

 

でも、そうした立場にない人が、

「あいつは、ちょんまげがなかったら、ただのデブだろ……」

「あの人は、馬からおりれば、ただのおっさんだろ……」

「彼は、人工知能がなかったら、ただの人だろ……」

などと、誰かを指して使うと、自分の価値を瞬時に下げてしまいます。

 

ですから、アタクシも謙虚な気持ちでこのフレーズを使ってみたいと思っております。

 

てな話を、久しぶりに例の友人に語りましたところ、

「キミの場合、謙虚な気持ちでそのフレーズを使うチャンスは、一生ない」

と断言されてしまいました……

阿川佐和子さんご結婚おめでとうございます!〜チャンスは……!〜

作家、エッセイストの阿川佐和子さんが、今月9日にご結婚されたことが報じられました。

拙ブログで勝手にお世話になっております、あの《サワコの朝》の、阿川佐和子さんでいらっしゃいます。

 

「いやあ、《サワコの朝》ではなく、《サワコに朝》だね……」

なんてアタクシがくだらないシャレをかますのではないかと想像される方もいらっしゃるかとおもいますが、そんなことを考えつくゆとりなどありません。

アタクシ、少なからず、ショックを受けておりますから……

 

え?

(くだらんシャレ、きっちり書いてるやないかい!)

 

お相手は、バツイチで年上の元大学教授の方という報道に、ワタクシ、

「それなら、アタシにもチャンスはあったんだ〜!」

と口惜しい思いをしております……

 

白状いたしますと、真子様のご結婚が報道された際にも、お相手が湘南の王子様と記してありましたのを目にいたしまして、アタクシ、

「それなら、アタシにもチャンスはあったのに〜!」

と地団駄……

 

え?

(絶対ない!)

真子様ご結婚おめでとうございます!〜NHKの語彙力〜

秋篠宮ご夫妻の長女、真子様が大学時代の同級生と婚約の準備をを進められているというニュースで、NHKが、

「渋谷区の飲食店で開かれた留学に関する意見交換会の席で知り合って以来、交際が続いてきた……」

と報じたそうです。

 

この報道を取り上げて、

「ぶっちゃけた話、渋谷区の居酒屋で開かれた飲み会で知り合うてから付き合うてた、っちゅうことやな。居酒屋を飲食店、飲み会を意見交換会とは、さすがNHKの語彙力はたいしたもんや……」

と、社会の先生がおっしゃたので、傍におられた国語の先生が、

「あんさん、それだけ、わかりやすう説明できたら、国語、教えられまっせ……」

と、ほめましたら、

「まあ、国語の現代文では、線部の意味を説明せよ、なんて、難しい表現を分かりやすく説明させる問題が、よく出されますけどね……」

「そうですねん。それやったら、最初からわかりやすい文章で書けばよさそうなもんです」

「けど、もし、そんなことになったら、国語の問題がでけんようになりますさかいな」

「そこがまあ、国語の問題が抱える、矛盾、ジレンマですわ」

わはははは……

 

真子様ご結婚の報道が、国語教育が抱える問題点をえぐり出した瞬間……

 

ボカ、ドス、ボン、パーン!