今、マクドナルドにいます。
いつものようにおしゃべりに興じる女性グループからゲームに夢中になる学生もいれば、勉強しいている学生もいます。
さっき、入ってきたおっさんが、勉強している二人の学生に、
「君ら、勉強してるんか?」
と話しかけたところ、
「ええ」
と彼らは素直に応じましたが、さあ、そこからそのおっさんが話し続けます。
友達がどうのとか、同級生がどうのとか、卓球の福原愛ちゃんがどうだとか、おっさんのそんな話を、彼らは遮ることもできません。
それでも、数分後には、
「勉強の邪魔してすまんかったな」
と言って、そのおっさんは、トレーの上のカップを、これを書いているアタシのすご横にあるゴミ捨てに放り込みながら……
「兄ちゃん、パソコンで、何、書いてんねん」
と、今度はアタシに話しかけてきました。
「え……」
と、口ごもるアタシの顔に生暖かい息を吐きながら、おっさんはパソコンをのぞきこんで、
「なになに……今、マクドナルドにいます。いつものようにおしゃべりに興じる女性からゲームに夢中になる学生もいれば、勉強しいている学生もいます。さっき、入ってきたおっさんが、勉強している二人の学生に、「君ら、勉強してるんか?」と話しかけたところ、「ええ」と彼らは素直に応じましたが、さあ、そこからそのおっさんが話し続けます。友達がどうのとか、同級生がどうのとか、卓球の福原愛ちゃんがどうだとか、おっさんのそんな話を、彼らは遮ることができません…… おい」
「は、はい」
「これは、何や」
「あ……、いや……、その……」
「その、なんや。はっきり言わんかい」
「つ、つまり、その…… そうそう、さ、三題噺、三題噺を」
「三題噺?」
「ええと…… 〈卓球〉〈マクドナルド〉……」
「二題しかないやないかい」
「ああ……と、ラ、〈ライブ〉」
「ライブ? それでなにか、三題噺になるんかい」
「は、はい。ライブブログで……」
「ふ〜ん。それで、オチは?」
「オチは…… 公開、クリック!」
ゴン! ……ピー、ザザー……