あなたが引き受けてくれなかったら、私はこの映画に出ない。

アカデミー賞の候補が発表されました。

 

『ウィストン・チャーチル / ヒトラーから世界を救った男』で、特殊メークを担当したした辻一弘さんが、メークキャップ部門でノミネートされました。

 

辻さんは、その映画で男優賞候補となったオールドマンさんから、

「あなたが引き受けてくれなかったら、私はこの映画に出ない」

と口説かれてオールドマンさんが演じるチャーチルの特殊メークを担当されたそうです。

 

《あなたが引き受けてくれなかったら、私は〜しない》

という言葉は、最上級の褒め言葉の一つです。

 

世の中、自分を売り込む方はたくさんいらっしゃいますが、こんな口説き文句で仕事ができる人はそれほどいらっしゃらないのではないかと思います。

 

ただ、言われる機会がないなら、反対にこれを誰かに使ってみるというのもありかと思います。

 

「あなたが引き受けてくれなかったら、私はこの仕事をやらない」

「だったら、やらなければいいでしょ」

 

「あなたが結婚してくれなかった、私は一生結婚しない」

「だったら、一生独身でいてね」

 

この台詞が口にできる人は、言われる人と同じように、それだけの実力と信用がなければいけないということかとも思います。

 

アタクシには、言われることもなければ使うこともない、無縁の言葉のようです……