さいとうたかを先生の〈ゴルゴ13〉(リード社)の主人公、ゴルゴ13の魅力は、どんな状況に置かれてもあきらめずに引き受けた依頼を完遂するところにあります。
尾田栄一郎先生の〈ワンピース〉(集英社)の主人公、ルフィの魅力も、どんな状況にあってもあきらめないで立ち向かうところにあります。
〈ゴルゴ13〉や〈ワンピース〉を持ち出すまでもなく、
「あきらめるな」
とは、よく言われ、また聞かされる言葉です。
にも関わらず、あきらめなかったからといってコトが成就するとは限りません。
あきらめなかった結果、成し遂げられる人とそうならない人には、きっと別の要素があるように思っていましたが、その答が、〈ゴルゴ13〉と〈ワンピース〉の中にあるのではないかと、昨日、気がつきました。
〈ワンピース〉のルフィがあきらめない姿勢を貫こうとしても大きな壁が立ちはだかって、思い通りにならないこともありますが、それでも彼があきらめないかぎり、仲間が助けてくれています。
あきらめないために必要なのは、信頼できる仲間がどれだけいるか、ということが、一つの要因ではないかと思います。
〈ゴルゴ13〉には、そんな仲間はいません。
でも、彼があきらめずに依頼を成し遂げられるのは、卓越した射撃の腕やあらゆる格闘技に精通している点と、困難な状況を打開するアイデアがあるからではないかと思います。
もちろん、アイデアを生みだすための基盤として、膨大な知識と情報が存在し、さらには入念な準備と、どのような危険にも対応できるネットワークが構築されているということも、あきらめないための要因となっているのではないかと思います。
つまり、あきらめないためには、
「あきらめるな」
というお題目だけではなく、
《信頼できる仲間》
か
《アイデアを生みだす知識と情報》
あるいはその両方が必要なのではないかと思います。
ですから、今、目の前にある何かをあきらめないで成就させるためには、それまでに自分の中に培ってきたモノが不可欠だということになるかと思います。
昨日、このことに気づいたアタクシは、やっぱりあきらめるしかないように思ってしまいました……