《今日よりも明日、明日よりも十日後、一年後、十年後、三十年後、五十年後が、より幸せでありますように》
と、友人の結婚式などで色紙が回ってきたときに書いていたのは、若い頃です。
ここ十数年、結婚式に呼ばれることもなく、自分がそんな言葉を色紙に書いていたこすら、すっかり忘れていました。
昨日、ある人のお母様が、いつも、
「自分は今が最高に幸せで、明日は今日よりももっと幸せ……」
と、おっしゃっているというお話を伺いました。
つまり、そのお母様は、毎日が最高に幸福だということです。
しかも、何の根拠もなく……
でも、そのお母様が、たとえばどこかの部屋にお入りになると、たちまちその部屋の明かりが何倍も明るくなったように感じられるそうです。
幸せのオーラを、お母様は発していられるそうです。
ということは、毎日最高に幸せな自分が、誰かのお祝いの色紙に、
《今日よりも明日、明日よりも十日後、一年後、五年後、十年後、三十年後、五十年後が、より幸せでありますように》
と書けば、祝福される誰かの幸福も、将来にわたって高まっていくことになるのではないかと思います。
今日のNHKの朝の連続ドラマ『マッサン』で、
「誰も幸せにならない」
というエリーのセリフが印象的だったのは、結局誰も助からなかった結果に終わった事件が報道されたせいだったかもしれません。
そんな中で、
「自分は毎日最高に幸せである」
などと思い続けるのは難しいかもしれません。
しかし、そういう想いこそが、実はすべての出発点になるのではないか……とも、思います。