節分の夜にお好みの人生を……

仕事の帰りに、ふと目についたお好み焼き屋に入りました。

店主は三十代前半ぐらいと見える若いお兄さんで、

「居抜きで三ヶ月前から始めた店で……」

「えびっさんの笹にあれこれつけてもらうと、どんどん値段が高くなることを知らなくて……」

「スペインに行こうと思ってお金を貯めているけど、まだ、スペイン村に行くぐらいしかたまっていない……」

「母親は青森の出身なのに、大阪のおばちゃんより大阪のおばちゃんみたいで……」

「十代の頃は、バラエティタレントになりたかったけれど、吉本に行くつもりはなかった……」

どうやら、世間で言うところのレールに乗らなかった人生を歩んでいるようですが、話をしているうちにふと、

「割と、人徳があるのでは……」

と思って、尋ねると、

「いろんな人に手助けしてもらって……」

そうした何かがない人ほど、世間のレールに乗らないと不安を覚えるのかもしれません。(他人のことは言えませんが……)

 

今日は、例のごとく、

「豆まきや恵方巻きより人生の種まきを……」

てな、バカバカしいことを書き連ねようと思っていましたが、キムチのおまけまでつけてもらって、ずいぶんお得なモダン焼きを頂戴したことを御報告申し上げて、一日を終えたいと思います。