一人暮らしの働く女性が、実は猫男を飼っているのではないかと、密かに想像しています。
朝、目覚めた彼女にスクランブルエッグとコーヒーを出して、出勤するときには黙って見送ってから家事をこなし、帰宅する彼女を黙って迎える。
もちろん、彼女が仕事で遅くなったり、飲んで午前様になったりしても、何事もないかのように迎える。
愚痴を聞くるのはもちろん、彼女の気持ちを察して心身を癒す。
ただ、そこにいるだけの猫のような男。
でも、その男が何者なのかはよくわからず、彼女も、いずれ彼が姿を消すのではないかと、薄々思っている……
一家の大黒柱として女房子供を養っているんだ、という自負を持つ男性が、世の中の大半を占めているのではないかと思いますが、人生に絶望して、そんな自負を持てない男もいるのではないかと思います。
ヒモとは違う、そんな猫のような生き方にも憧れているなんて、大きな声では言えませんが……