昨夜のボクシングWBAミドル級タイトルマッチで、村田涼太選手が七回終了でTKOで勝利を獲得しました。
五ヵ月前に同じアッサン・エンダム選手に不可解な判定で敗れての異例の再選で、文句なしの勝利でした。
判定で敗れたとき、村田選手は文句の一つも言い訳も口にしませんでした。
それどころか、
「敗戦は自分の力のなさ」
とおっしゃ、今回の勝利には、
「皆さんのおかげです」
と感謝を表明していました。
この姿勢こそが、日本人の好む姿です。
エンダム選手の敗戦の弁も報道されており,それには、
「私はまだやりたがったが、あれ以上無駄にパンチを受ける必要はないとチームが判断した」
とありました。
村田選手は、
「自分はプロだから……」
と、プロボクサーとしての意識を常に持っておられるような発言もされます。
日本の選手の中には、この試合に勝てるなら、腕や足がもげてもいいという発言をされる方が少なくないように思いますが、先のことを考えると、敗戦が目に見えているなら無駄な抵抗はしない、という考えも、プロとしての判断の一つかもしれません。
とは言え、事実であったとしても,自分の敗戦をチームのせいにするのは、やはりいかがなものかとも思います。
これを例によって例の友人に話しまして、
「アタクシもいつかは……」
と言いかけただけで、
「俺たちの世界では、未熟なものに、“いつか”は、決して訪れない」
と、ゴルゴ13の日めくりカレンダーに記載されている言葉を投げつけてくれました……