私が中学生だった頃、生徒会選挙の立候補者の、
「生徒の生徒による生徒のための生徒会……」
という演説を聞いて感心したことを覚えていますが、これは、南北戦争の激戦地だったゲティズバーグで、かのアメリカ大統領、エイブラハム・リンカーンの演説、
「人民の人民による人民のための政治……」
を活用したものだと気がついたのは、かなり後になってからでした。
大統領就任演説でジョン・F・ケネディが語った、
「国が自分のために何をするかではなく、自分が国のために何をできるかを問おう」
という言葉を、
「組織が自分のために何をするかではなく、自分が組織のために何をできるかを問おう」
と応用したトップは少なくないかと思います。
ワシントンで20万人の群衆を前に語られたマーティン・ルーサー牧師の即興の演説、
「私には夢がある」
も、自分の夢を語るときに、多くの人に使われたのではないかと思います。
裁判にかけられたインドの父、マハトマ・ガンジー氏が法廷で口にした、
「非暴力は私の信条の第一項であり、最終項でもあります」
という言葉も、
「◯◯は私の信条の第一項であり、最終項でもあります」
と応用することができます。
それを例の友人に話しましたところ、
「じゃあ、たとえば『非暴力は私の信条の第一項であり、最終項でもあります』を、キミならどんな言葉にする?」
と、問われましたので、思わず、
「オチこそ私の信条の第一項であり、最終項でもあります」
ガンジーさん、ごめんなさい。