アメリカ大統領にはスピーチライターがついているそうです。
演説にしろスピーチにしろ、そのすべてをアメリカ大統領が一人で考えるなんて、物理的に無理ですし、かりにそれができたとしても、うっかり発言なんかが飛び出したりすると、日本の大臣の失言騒ぎどころではなくなります。
ですから、優秀なスピートライターがアメリカ大統領の発言を支えているわけです。
そのアメリカ大統領のスピーチライターのもっとも重要な仕事の一つが、大統領のジョークを考えることだそうです。
ジョークを好む政治家は、アメリカ市民の好感度が高いようですし、何より政策を冗長に述べるより、気の利いた短いジョークを述べるほうが、インパクトがあっていいそうです。
でも、日本の総理大臣がジョークを口にすると、たちまち物議を醸すことになるでしょう。
それは、ジョークの質の問題かもしれませんが、失言を、
「ジョーク、ジョーク」
と言ってごまかそうとする習慣とも関係しているようにも思います。
いずれにしろ、歴史的にも文化的にも日本にはジョークが足りないのかもしれません。
それは、笑いを担当する人間は別にいて、そういう人たちは社会的に一段低く見られる傾向が根強くあるせいではないかとも思います。
そういう日本社会の変革を目指して、日々、ジョークをアタシは発信しているわけですが、どういうわけか、
「面白くないぞ!」
「それは、前にも聞いたただのオヤジギャグじゃないのか!」
などと非難されます。
いっそ、アメリカ大統領のようにスピーチライターを雇おうかとも考えましたが、アタシがどんな失言をしたところで、別に世界の平和が脅かされるわけではありませんので、皆様どうかこのままやさしく見守ってやってください。