昨日の日本経済新聞のコラム、春秋に
「過ちも彩りとなるひと夏の思い出」
という言葉がありました。
もちろん、新聞のコラムですから、政治経済がらみの内容で、過ちをひと夏の思い出の彩りとして済ませられてはこまる、という論旨でしたが、ふと、山口百恵さんの『ひと夏の経験』(作詞・千家和也さん 作曲・都倉俊一さん CBS・ソニー)を思い出しました……
よくよく歌詞を聞いてみますと、サビのところで、
「愛は尊いわ 誰でも一度だけ経験するのよ 誘惑の甘い罠〜🎶」
とあります。
愛は尊い。誰でも一度だけ経験する。
のはよいとして、そのあとに続く、誘惑の甘い罠とるところに、過ちの香りを感じて、
「それはだめだ。危ない!」
と叫んでしまいそうな胸の高鳴りを感じてしまうのは、アタクシだけでしょうか……
通常、その瞬間の誘惑は甘く 思い出は苦いものになるかと思いますが、それが人生の彩りになるためには、それなりに時間が必要ではないかと思います。
ただ、最初に甘い誘惑がないと彩りのある人生にはなりません。
また、そうしたことがないと、人生の酸いも甘いも噛み分けるような大人にもなれません。
甘い誘惑すらなく、彩りとなる思い出どころか、味も素っ気もない人生を送るアタクシが、
「あんさん、大人になりなはれ」
とよく言われる原因がわかったように思います。