本日の《サワコの朝》(MBSテレビ)のゲストは、クラッシックのギタリスト、村治佳織さんでした。
もっとも印象に残ったのは、病気で長期休養を余儀なくされたときに、
「戦うのではなく、受け入れる」
と、お考えになったという言葉です。
中島敦先生の『山月記』にも、わけのわからぬまま運命を受け入れるのが生き物の定めだという主旨の言葉を虎になった李徴が述べる場面がありますが、それとは違って、むしろ明るさを感じる表現でした。
親しくされていらっしゃる吉永小百合さんご夫妻から、
「なりゆきに任せる」
という言葉をいただいて、復帰の時期を制限しなかった、というお話にも、なるほどそうだな、と思いました。
また、演奏にあたっては、自分を表現するのではなく、作曲者や編曲をされた方の意図を考えるところから始められるそうです。
「ああ、だからアタシの三題噺は受けないんだ……」
「ああ、だからアタシはカラオケ大会で落とされるんだ……」
そう反省しながら、
「でも、成り行きに任せて生きているはずなのに、どうしてアタシの人生は……」
ジャジャジャジャ〜ン!(ベートーベン大先生の『運命』)