政治家の、
「息子の嫁にしたい」
という発言から、
〈お嫁さんにしたい女優No.1〉
となり、かつて一世を風靡した大橋巨泉さんの『クイズダービー』(TBS)では、正解率80%以上で、
〈三択の女王〉
とも称された清楚で知的な女優さんではありますが、そのイメージを払拭する役もこなされながら、今も活躍を続けていらっしゃいます。
もっとも印象に残りましたのは、阿川さんの、女優を続けられた理由を問われて、いただいた役を何でもいいからやってきたから、という答に、
「素直なんですね」
と阿川さんに言われて、
「鈍感なんです」
とおっしゃたところでした。
〈鈍感〉=〈素直〉
作家の渡辺淳一先生がかつて『鈍感力』(集英社文庫)というエッセイを出版されたことを思い出しました。
現代に生きる私たちがどうしてストレスに圧し潰されているのかというと、つまりはいち早く情報を入手して、それを元に空気を読んで行動するかという〈敏感さ〉に価値があるとされているからではないかと思います。
おかげで〈鈍感な奴〉は蔑まれまれることになりますが、それを〈素直な人〉と言い換えると、世の中、ちょっとは安心できるようになるのではないかと思います。
だからでしょうか、
「私ほど恵まれた人間はいません」
と竹下景子さんはおっしゃっていました。
《私ほど恵まれた人間はいない、と素直に言えるほど恵まれている》
ということではないかと思います。
アタクシも、空気の読めない鈍感な人間です……
でも、
「空気の読める人間とアタシのような空気の読めない人間をお造りになるなんて、神様は不公平だ!」
と思っているのは、アタクシが竹下景子さんとどこか違っているせいなのでしょうか……
え?
(大違いや!)