公正取引委員会の、そこまでやって委員会……

芸能界の移籍や独立に関して、公正取引委員会が違反事例をまとめたそうです。

 

それによると、

〈契約終了後芸能活動を一定期間禁止する条項を設けること〉

〈事務所を辞めた後の活動を妨害することを示唆して移籍や独立をあきらめさせること〉

〈独立後に出演先などに圧力をかけて活動を防火害すること〉

などが挙げられています。

 

プロ野球界では、いろいろと制度が整備されてきて、移籍に関して選手自らの意思が尊重されるようになったようにも思います。

 

大相撲では、一度所属した部屋から他の部屋に移れる制度はありません。

これは、師弟関係が結ばれているからかと思いますが、落語家も、弟子入りした師匠から別の師匠につくということはないようです。

 

上方講談では、先についた師匠から離れて何年か後に別の師匠に改めて弟子入りした例はありますが、それも例外中の例外かと思います。

 

塾業界では、辞める際に、近所で塾を開いてはいけない、てな釘を刺されるようですが、どこに塾を開こうと、法的には問題ないそうです。

 

他国についてはわかりませんが、日本には憲法で保障された職業選択の自由はあっても、業界内の移籍についての自由が保障されていない業界があるということかと思います。

 

公正取引委員会には、『そこまで言って委員会』の上を行くほどの、『そこまでやって委員会』ぐらいの活躍が求められているのかもしれません。