野村克也さんがお亡くなりました。
夫人に先立たれると、亭主も後を追うように亡くなる、という話もありますが、やっぱり支えを失ったようにお感じになっていたのかもしれません。
しならく、追悼番組だとか出版だとか、各方面でいろいろ企画されますと、野村克也さんの残された、さまざまな言葉に注目が集まるのではないかと思います。
野球や人生に関する名言もたくさんありますが、一番は、御自分を月見草にたとえた言葉ではないかと思います。
ジャイアンツの黄金時代、プロ野球の人気をさらっていたのは、いわゆるON、王選手と長島選手でしたから、そのお二人と比べて、自ら月見草にたとえられたわけですが、これが却って共感を呼びました。
〈富士には月見草がよく似合う〉
という言葉は、かの大宰治先生が執筆された『富嶽百景』ですが、それも合わせて、密かに自分を月見草に例えておられる方は、案外いらっしゃるのではないかと思います。
てなことで、今日は自分を植物に例えてみようかと思いましたが、生憎、植物の知識がありません。
個人的には、食虫植物が好きなんですが……
野村克也さんの御冥福をお祈りいたします。