阪神を変えた星野監督の「私は運がよかった」

今朝、星野仙一さんを偲ぶNHKスペシャル阪神を変えた男』の再放送がありました。

低迷していた阪神タイガースを優勝に導いた星野監督のドキュメンタリーで、その中で、星野監督は、

「野球は筋書きのないドラマではない」

とおっしゃっていました。

シナリオはないけれど、たとえば敗戦にいたる原因が必ずどこかにある、という主旨の言葉で、

「あのとき、こうしていたからこうなった……」

という因果律は、そのまま何年も低迷していたことにもあてはまるようです。

 

かつてヤクルトを優勝に導いた野村監督の、

「負けに不思議の負けなし」

とも通じる考え方でもあると思います。

 

そう言いながら、タイガースが優勝したあとでは、

「私は運がよかったんですよ。選手がついてきてくれて……」

と述べておられました。

 

ちなみに、これは2003年に放送された番組で、〈突破力〉なんて言葉のなかった時代だったかと思いますが、因果律を理解して困難な状況を打ち破って成果を上げながら、それを、自分は運がよかったからだ、と言ってのける人物を、〈突破力〉のある人なんて安易な言葉で評せないことは確かだとも思いました。