さて、調子に乗って、またしても、「環境問題についてあなたの考えを、400字以内で述べてください」てな課題の答案を、二つ、でっち上げてしまいました~!
お暇なら、ツッコミを入れて……、いえ、添削して、合否を決めちゃってください!
答案A
ぼくは、環境問題は、世界中の人がすぐにとりかからないといけない地球的にはいちばん重要な問題である。なぜなら、このまま環境が悪化していくと大変なことになるからだ。それは温暖化やいろいろあるけれど、ぼくはこまめに電気を消したり買い物のレジ袋を断ったりごみを捨うボランティア活動に参加している。確かに、ぼく1人のそんな行動がすぐに環境問題を改善することにはつながらないだろう。しかし、ぼくは世界中の人がそうすることによって、いつか環境問題は解決するはずであると信じている。
もちろん、個人の力だけではどうにもならないこともあるから、その辺は世界の国々の偉い人たちが知恵を出し合って解決に向かって努力しなければならないのである。
ぼくは、地球にやさしい環境を取り戻すために世界中の国が団結しなければならないのが、今、であると思っている。ぼくも、地球環境を守るためにがんばりたい。
ツッコミ入れます!
「ぼく」を「私」にする!
冒頭の「ぼくは」という主語に対する述語がない! 「思う」を最後につけるか、さもなくば、「ぼくは」を削除する!
「たいへんなことになる」って、具体的にどんなことになるの? 次の行に書かれた「温暖化」がその例だとしても、「温暖化」することがなぜ大変なことなのか、書き手はわかっているのだろうか?
「温暖化」の直後の「いろいろ」って具体的に何?
誤字! 「捨う」は「拾う」!
「1人」を〝ひとり〟と読ませたいなら、「一人」とする!
「ごみを拾うボランティア活動」が「温暖化」とどう関連するのかわからない!
「いつか環境問題は解決するはずである」は、書き手の、苦し紛れの希望で、根拠のある結論ではない!
「世界の国々の偉い人たちが知恵を出し合って、解決に向かって努力しなければならない」という、もう一つの見せかけの結論は、解決策の丸投げでしかない!
最後の二文「ぼくは、地球にやさしい~」は、字数稼ぎで必要ない! 削除! とすると、字数不足になる?
答案B
悪化する地球環境を、世界は本気で改善しようと思っているのだろうか。
環境問題は、人類の活動によって生じた問題だから、自然環境を回復しようとするなら、現代の便利な生活を捨ててしまうことがもっとも有効な方法である、という意見がある。しかし、この便利な生活を、いったい誰が放棄できるだろうか。反対に、大量のエネルギーを使って新しいものを作り続けなければ、つまり、自然環境に負担を強い続けなければ、世界の経済が回らなくなる。だとすると、環境問題を解決するための国際会議をいくら開いても、実効性のある解決策が提案されることはないだろう。
人類は、環境問題の先にある結果を受け入れるほかはない、と私は思う。
ツッコミを入れます。
400字以内という規定にもかかわらず、300字そこそこしかない!
ネガティブな結論になっている!
※ネガティブな結論ではいけないのか?
結論は、最初に持ってこなければならない!
※絶対に、結論は最初に持ってこなければならないのか?
さて、合否はいかに?
その際、答案A、B、それぞれに入れられたツッコミは、どの程度、根拠とすることができるでしょうか?