先日、知り合いの女性から転職の相談を受けました。
職場での人間関係がうまくいかなようで、何度か転職を繰り返している人です。
話を聞いて、こんな考え方や方法もある、なんてことを申し上げましたが、
「でも、私の場合は……」
と、うまくいかない別の理由を持ち出してきます。
新たに付随する条件を考慮しながら、別の見解を示すと、
「でも、私の場合は……」
以前にも触れた、人間関係のうまくいかない男性の、自分の不幸について相談しながら、相手の言葉をことごとく否定するパターンと同じだと感じました。
そこで、人間関係のうまくいかない原因がここにあるのだと気づいて、その男性の話をしたところ、その女性は泣き出しました。
「女、泣かすようになったら男も一人前や」
なんてことはおくびにも出さず、そのまま話を聞いておりますうちに、その女性は、他者に嫌われる自分を好きになれないでいる自分を、改めて認識したようです。
世間に出回っている話し方や会話、雑談に関する書籍が異口同音に述べておりますポイントの一つに、
〈相手を否定しない〉
という項目があります。
これについてもう少し厳密に言うと、
〈自分を認めさせるために相手を否定しない〉
ということになるかと思います。
さらに、
〈他者に好かれない自分のことが嫌いだ〉
という思いが、その心の奥底にあるのではないかと思います。
話し方に限らず、人間関係をテーマにした書籍の中には、
〈自分を好きになる〉
てなことを項目の一つに記しているものもありますが、実は、ここがもっとも重要で、しかもいちばん難しいところではないかと思います。
ただ、そんな自分を知っている、ということは、大切かと思います。
少なくとも、
「どうして私は……」
と気づかないまま思い悩み続ける日々を送ることはなくなるでしょうから……
え?
(今日に限ってどうしてそんなに偉そうなことが言えるのか?)
そりゃ、アアタ、そんな自分をアタシは知っているかでございます……