配慮の欠けた「老後2000万円」退任報道……

本日、発表された金融庁の新たな幹部人事で、老後の資産形成に関して、

「およそ2000万円が必要になる」

などとした審議会の報告書を取りまとめ、後でこれが世間を騒がせることになって、

「審議会をサポートする事務方として配慮を欠いた対応だった」

と国会で陳謝した担当局長が、定年延長をせずに定年で退任することになったと、NHKがNEWSWEBで写真付きで報じていました。

 

果たして配慮を欠いているのは誰か?

 

通常、お役人の退任が大々的に報じられることはありません。

地域の警察署や自治体などの人事異動が報じられるときも、大概は名前だけです。

 

 森友問題で文書を改竄したとされる前国税局長官ほどのことをしでかしたわけでもないのに、また、他のマスコミに先駆けて、どうしてNHKはこれを報じたのでしょうか……

 

局長クラスが定年を延長して勤めることは珍しくないのに、この人がそれをしなかったのは、まさに〝老後2000万円〟報告書の責任を取らされたからだ、とでも言いたかったのでしょうか……

 

そういうニュアンスを感じさえて写真を掲載することが、どんな事態を招くか、その可能性を考慮しているのでしょうか?

 

たとえば、罪にはならないけれど何か不都合なことが明るみに出て陳謝したNHKのお偉いさんが、

「定年を延長しないで退職そました〜」

なんて報道を、NHKはするのでしょうか?

 

何となく腹立たしい報道でございます……