〈首たけの水二もそよぐ穂麦哉〉

台風19号の大雨で浸水の被害を受けた長野市で、長野県出身の俳人小林一茶先生直筆の俳句が書かれた屏風などが水につかっていたことがわかり、小林一茶先生の記念館の学芸員さんなどが、資料の消毒やら乾燥やらされていると、NHKNEWSWEBに報じられています。

 

〈首たけの水二もそよぐ穂麦哉〉

 

という俳句がニュースに掲載されて、過去にもそれほどの水害があったことを思わせると同時に、その俳句が水害に遭ったというのも、皮肉な巡り合わせのようにも感じながら、和歌山県広川町に伝えられる『稲むらの火』を思い出し文化財が、ただ古いだけのものではなく、今に生かされなければならないものだというこを、改めて知らされたようにも思います。

 

他にも水害に遭った文化財があればしかるべき処置のできるところに連絡、相談が必要ということもともに記載されていましたが、まだまだ多くの人の被害が報じられている中では、文化財の救済はどうしても後回しになるのは仕方のないことなのかもしれませんが……