昨夜、《陽子講談会(伝楽亭出張)in千楽・競艶東西美女怪談》に参りました。
神田陽子先生は、お馴染み〈番町皿屋敷〉を、旭堂南華先生は、自作〈こはだ小平次〉を演じてくださいました。
〈こはだ小平次〉は、葛飾北斎の浮世絵にも見られます、山東京伝先生の戯作を下敷きにされた講談で、したたかな女性と愚かな男が描かれた、見応えのある怪談でございました。
終演後の打ち上げでは、同じタイトルの講談でも、中身が違うというお話から、講談ネタを取った落語の話やら、浪曲もネタを持っていったとか、一時、落語浪曲が流行したとか、芸談に花が咲くところがまた楽しいところで、講談芸談ともに堪能いたしました。
特に、座席を入れ替わって飲み食いしておりますうちに、気がつきますと陽子先生、南華先生両美女講談師に挟まれておりましたのは、〈黒革の手帳〉のカルネを訪れた客のようで、
「ああ、生きててよかったな……」
と思った次第でございます。
また、その場で、伝楽亭にて陽子先生の講談教室が来月から始まるというお話も決まったようです。
ちなみに、明後日、2時より伝楽亭におきまして恒例になりました《三題噺の会》がますので、こちらもよろしくお願いいたします。