過日、遅れている飛行機内で歌った松山千春さんの行いが、
〈神対応〉
と絶賛されていました。
〈神っってる〉と動詞扱いされております言葉は、元々の言葉は、
〈神がかり〉
ではないかと思います。
鬼も、
〈鬼速〉
なんて言葉が出回っておりますが、足の速い鬼、羅刹の異名として、
〈足疾鬼〉
てな言葉が、古くからあるようです。
これまでになかった神や鬼の言葉が表れたことによって、言葉の新たな鬼神が降臨したようにも思われます。
ただ、神でも鬼でも、人間を超越した力、能力、あるいは道具（アイテム）を持ち、人に幸福やら災厄やらを及ぼしてくれる点は、同じです。
盗人どもからは〝鬼〟と恐れられた長谷川平蔵長官は、庶民にとっては命と財産を護ってくれる〝神〟のような存在ですが、実は〝神〟と〝鬼〟は別々に存在して対立関係にはないようで、天地の霊魂と死者の魂魄を合わせて、〝鬼神〟とも称するようです。
〈鬼神に横道（おうどう）なし〉
という言葉には、
〈鬼神は道に外れたことをしない〉
という意味があります。
ということは、鬼神ではないアタクシなんぞは、道に外れても構わないということになるかと思います。
これを、久しぶりに例の友人に話しましたところ、
「キミの場合、人の道からも外れている……」
デンデン
